10月27日紹介状を持って大学病院へ。CT検査。
11月1日、結果を聞きに再度病院へ。緊張して診察室へ入る。
外科医(カルテの方を見ながらの第一声)
「・・・がんですね。」
「私は膵臓がんの難しい手術をたくさんしてきました。
ですから、普通の外科医ならできない手術でも、私ならできます。
わざわざよその病院から来て私に手術をお願いしてくる患者さんがいるくらいです。
しかし、きんたろう夫さんの場合、手術は難しい。」
そう言って、膵臓の絵がすでに描かれている診断用の用紙に、
「これは腹腔動脈と言ってどこどことつながっている血管で、ここにも癌が・・・、
これは主膵管と言ってどうのこうの・・・」と、書き込みながら説明を始められました。
しかし私たちは頭の中は真っ白で、全然説明が頭に入ってきません。
もしかしたらがんではないだろうかとは思っていましたが、だけど・・・。
主人は癌家系ではなく、癌にかかった親戚は誰一人いなかったこともあり、
そしてなにより癌であってほしくないという自分の希望もあり、
癌の告知を受け入れる心の準備ができていませんでした。
とにかくわかったのが、3.5センチの癌が膵臓にあるということ。
近くのリンパに転移がある、膵臓癌ステージⅣaということ。
手術はできないというより、してもすべて取り除けないので意味がないと言うこと。
正式名は「局所進行膵体部癌ステージⅣa」。
すいぞうがん・・・今でこそ千代の富士など有名な方たちが相次いで
膵臓癌で亡くなったので、その進行の速さや初期段階での見つけにくさが
世間に知られるようになりましたが、我が家はその最先端を走ってしまいました。
(実際には無知であっただけですが・・・。)
膵臓の臓器の存在は知っているけど、膵臓癌なんて聞いたことない・・・。
まだショックで動揺しているところに、主人が「余命は!?」と
つい勢い余って聞いてしまい、
「・・・一年・・・ですかね。治療しなかったらですよ。」
主人、茫然自失。
とにかく診察室を退室しましたが、二人とも、まだ現実を受け入れられず、
言葉にもなりません。涙が勝手に止めどなく流れ、泣いている主人を抱きしめては、私も涙していました。
ここまで読んでくださりありがとうございました。
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