最新刊『がん治療革命「副作用のない抗がん剤」の誕生』
奥野 修司 著 2016年11月10日 初版
副作用のない抗がん剤が存在するのか?
中身はたいしたことない本なのか??
どきどきしながらページをめくった。
いきなり、前書きの出だしで、私たちが経験したこととそっくりな、がん宣告をする医者が引き合いに出されていて、一気に引き込まれた。
『がんが縮小しないのに元気な人』・・・このあたりの経験を読んで、またまた引き込まれた。主人は「がんは縮小したのに苦しんでいる人」。
そうそう、今私が最も心配しているのがこれなんだよね・・・。QOL。
ホルモン治療、免疫療法の限界。『第4の治療法』と言われた免疫療法にも限界がある。うん、そうだと思った、高額だけど確実ではないと思った。
陽子線治療、重粒子線治療、光線治療、活性酵素、食用油・・・これらの事柄が、エビデンスを元に、非常に論理的に説明してある。これはだめ、あれはいい、等という次元のものでは決してない。
この本の著者、奥野修司氏は、前田浩教授の独創的な抗がん剤の研究を2年にわたって取材している。この抗がん剤は、ノーベル賞ものだと述べられている。
そのレポートとともに、いかにこの記述が眉唾ではないか、信頼が置ける根拠があるかと言うことを読者に知ってもらうために、膨大な論文を徹底的に研究している。難しい言葉には注釈がつき、各章の終わりに説明されている。
薬が腫瘍だけに届く?完全寛解?本当ならなぜあまり知られていないの?
読み進めていくうちに、え?じゃあ、このP-THPというものが、それ?・・・と、またまたどきどきしてきた。ときめいてきた。興奮してきた。
ではなぜ、この抗がん剤がメジャーになっていないのか?
最後の後書きに答えがあった。納得がいった。
是非、がん患者とその家族は一読してほしい。この本の著者も、前田浩教授も、がん患者を救うために、切に願っていることだと思う。
(医学的な根拠についてはまた後日書きます。)
ここまで読んでくださりありがとうございました。
↑よろしければクリックをお願いします。他の方の闘病ブログをご覧になれます。