前回の続きです。『医療は「買い物」!代金を払って買えるもの。』だそうです。
買えるもの: 1医療技術 2薬剤 3医療情報
一つ一つ、丁寧に説明されていました。3の医療情報が特に興味深かったです。「医療情報の格差」ということがずいぶん前から言われていますが、私自身も、今、それを痛感しているところです。
たろ夫の主治医は温厚でまじめな先生ですが、残念ながら「医療情報は売ってくれない」医者です。
質問しても、「気にしなくてよい」で、済まされます。
今はまずまず体調が良いのであまり問題にはなっていませんが、悪化したとき、たろ夫が盲目的に先生に従いそうなところが心配です。
患者側も、ある程度の基礎知識がないと、(というか、かなりの深い知識がいると思う・・・)先生も説明できない、ということもあると思いますけれども。はあ~、この年になって、こんなに自主勉強することになるとは思いもしませんでした。
本の後半は、在宅ホスピスとはどのような方が関わるのか、より具体的に説明されていて、24時間365日連絡のつく訪問看護師、ケアマネージャー、薬剤師、ヘルパーなどが助けてくれるよ!と。
そして、在宅療養の平均日数は84日で、つまりは介護にあたる期間は2~3か月だから、何とか耐えられる期間ではないでしょうか、と、介護をする側を優しく気遣いながらおすすめしてくれています。
また、痛みの取り方、つまりモルヒネの剤型についても、経口剤、座薬、さらに短時間用とか通常用とか、それでもだめなら持続性皮下注入法とか、とても分かりやすく、詳しい薬の名前や用量まで説明してくれています。勉強になりました。
最後に、がん患者だけでなく、認知症患者も増えている、と、認知症患者について触れられていました。結論から言うと、認知症患者は在宅ケアには向かない、ということでした。
がん患者と認知症患者の扱いは、真逆だと言えそうです。
このブログのマニアックな読者であればご存知だと思いますが、たろ夫の言動がおかしいので、一時期認知症ではないかと疑ったことがありました。
今は『本人は血栓を持っているから、血栓が時々脳に飛んでいるんだろう』と理解していますが、(それから、うつ病っぽいし、発達障害っぽいし、あと、糖尿病っぽい)病名はどうであれ、症状としては、たろ夫は末期のすい臓がん患者であり、認知症のようなかなり理解に苦しむ行動をするところもある人なのです。
頭痛いな~
まとめという感じで、認知症の方にはグループホームについても紹介されていて、本当に、懇切丁寧にターミナルケアについて教えてくれている、とても良い本でしたが、やはり、『両方』の患者はどうすりゃいいのよ・・・、と感じました。(涙)
しかし、私のような素人にもわかりやすく、真剣に在宅ケアを考えさせてくれる、とても良い本でした。大満足です。
なぜ4年も前に出版された、特別有名でもない本をご紹介したのか・・・皆さん、お気づきになりましたか?著者は『大頭(だいとう)』、頭文字Dです。(ニヤリ)
しかし、あのD医師ではありませんよ~。頭文字Dの立派なホスピス医、意外にも複数いらっしゃるんですねえ。
ここまで読んでくださりありがとうございました。
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