うん、これまでず~っと感じてきました。栄養指導をされたこともありませんでしたし。(一度入院中に病院食を食べなかった時だけ、管理栄養士さんがたずねて来てくれたことがありました。)
一番最初にお会いした、腫瘍外科医は、栄養学に詳しいようでした。
自分の行う外科手術を成功させたい、再発を防ぎたい、という観点から、術前、術後の栄養指導も行うのです。少なくとも知識は持っていらっしゃった。
でも、検査結果が出て、切除不能だとわかったとたん、手のひらを返したように冷たーい態度に豹変。
手術できなくて残念だったんでしょう。外科医の腕前が発揮できず。
そして腫瘍内科医にバトンタッチ。この先生は、「何でも食べていいですよ。」
保険のきく範囲で抗がん剤の投与をするだけで、残念ながら栄養指導には関心がないようです。(現在お世話になっているのでお口を慎みます。)
抗がん剤点滴中、たろ夫がオロナミンCが飲みたいだの、アイスクリームが食べたいだのというので、腫瘍内科の看護師さんに、こんなこと言っているんですけど、どうなんですかねえと聞いたら、「いいんじゃないですか。糖尿病になったらインスリンを打てばいいし。」ですと。
・・・・・・。
もう、切除不能で、抗がん剤の延命治療のみの患者なんて、結局「いつ死ぬかわからない短い人生、何でも好きなことやってください」という見方をされているんだと思います。
ガンを抱えながらも、少しでも元気で長生きしたい、という、「ふつうの気持ち」は、医療従事者でもなかなかわからないのかもしれません。
以前ご紹介した、「在宅ホスピス」という本の著者、大頭信義先生は、肺がんなのにタバコを吸いたいという患者に対して、「ここまで肺がんが進んでいたら、今更タバコをやめても変わらへん。けど、吸うた分だけ痰で難儀しまっせ。」と話すのだ、と書かれていました。
吸うも吸わぬも、患者自身が主治医だという考え方です。
ざっくばらんだけど、素晴らしいインフォームドコンセントだと思います。
この、インフォームドコンセントがきちんとなされれば、患者やその家族も、もっと納得がいくのではないかな、と思います。
そして、医者でも判断しかねることがあると思うので、メリットとデメリットを伝えて、患者に選択させる、というのもできると思うんですよね。
分からないくせに偉そうにしている医者が一番たちが悪い。
費用効率がなんぼのもんじゃい。
こっちは不安なんですよ。安心させてよ。納得させてよ。
たろ夫の場合は、今のところ腹水も発熱も腹膜播種も血管狭窄の手術もなーんにもないので、今後どんな経過をたどるのだろう・・・?とやはり心配で、今それに備えて予習しているところです。
やはり、ど素人の質問より、ある程度でも知識があったほうがより有用な情報が得られると思いますから。
やっぱり、そういう症状が出てきたら、もう長くはないなと覚悟しようとは思っています。
(お気を悪くされた方がいたら、本当にごめんなさいね。)
人は生まれた時から本能で母乳を吸い、生きようとするけれど、「死」というものは、成長したのちに学ぶもので、決して自然に身につく概念ではないと思う今日この頃です。
ここまで読んでくださりありがとうございました。
↑他の方々の経験も、とても参考になります。