肺転移がんが進行して、胸水ができる過程を知ろうと勉強を始めたら、涙があふれて止まらなくなりました。たろ夫は、去年12月2日に亡くなったおじいちゃんと、同じ過程をたどることもありうることがわかってきました。
(これから書く内容は、わたしの頭の整理のためであり、皆様に公正で正確な医療情報を提供する目的ではありません。あくまでも部分的な情報です。)
胸水 - 05. 肺疾患 - MSDマニュアル プロフェッショナル版
ここには、胸水に関して詳しい種類が説明されており、そのうちの一つが『膿胸』でした。
「膿胸」!!まさかまさかの亡くなったおじいちゃんの再登場です。
去年12月2日に亡くなったおじいちゃん(たろ夫の実父)は、膿胸が原因で入院し、寝たきりになった末、亡くなりました。半年以上、一度も退院も外泊も出来ず、点滴を受け続け、痰がのどに詰まって苦しんで亡くなりました。
膿胸の詳しい原因は結局わからないままでしたが、どのように亡くなっていくかは、毎日のようにお見舞いに行った私が一番よく知っています。
あんな亡くなり方は絶対やめてほしい。入院してすぐから、食欲がすっかりなくなり、どんどん痩せて、歩けなくなって、おむつ生活が入院中ずっと続いて、・・・。
たろ夫に胸水がたまった場合、膿胸とは液体の種類は違いますが、おじいちゃんの入院の時のことを思い起こさせることができます。たろ夫を脅すのには最高の武器になります。原理が同じだから。
肺の周りの2層の胸膜の間に、大量の液体がたまるということ。それを抜くためにドレーンを差すということ。
おじいちゃんの場合は、炎症が起こって胸壁がたくさんできていたため、ドレーンでは液体を抜ききれず、胸を大きく切って手術することを勧められました。それしか、液体を取り除く方法はない、と言われて。
でも、たろ夫とわたし2人は、その手術をお断りしました。
その手術のリスクの説明を十分に受けて、危険性が大きく、本人も94歳でもうこれ以上つらい手術をしてまで長寿を望んでいないと判断したからです。
このことを思い起こさせるのは、たろ夫にはとても残酷・・・。しかし、肺転移がんがコントロールできないと、こういう死に方をするかもしれないよ、と、ビビらせられます。
本当は、ガン性の胸水は膿胸ではなく、滲出性(しんしゅつせい)胸水と言います。
(滲出性胸水は,毛細血管透過性の亢進を引き起こす局所的変化により,体液,タンパク,細胞,およびその他の血清成分の滲出をきたすことで生じます。)
さらに、胸水がたまっても、胸膜癒着術という、管から薬剤を入れて炎症を起こして胸膜をくっつけ、水がたまるスペースをなくすことで胸水をたまらなくする処置も行うことができます。ステロイドの投与と言う方法もあるようです。
しかし、胸壁ができて、ドレーンでも胸水を抜けないこともあることは膿胸と共通しています。
もう、十分です。
たろ夫を脅かすとかビビらせるとか、ひどい言葉ばかり使っていますが、わたしの動機は、転院したら、トモセラピー(放射線治療)が受けられるから、肺転移がんの進行を遅らせることができるよ、時間が稼げるよ、ということです。ハイパーサーミア(温熱治療)と抗がん剤の併用にも期待していますし。
でも、こんなに必死に転院を勧めても、この先どのみち死んでしまうんだ…と思ったら、もう、本人の好きにさせてあげたい、とも思い、涙があふれてきてしまいました。
おじいちゃんの死とたろ夫の死が、オーバーラップしてしまいました。
ううう、でも、ちゃんと、自分の悔いのないように転院のプレゼンテーションの準備をきっちり仕上げて、たろ夫を説得する努力はしますよ!
ここまで読んでくださりありがとうございました。
他の方の経験もとても参考になりますよ。
↓ぜひ行ってみてください。