たろ夫は転移性肺がんですが、将来、間質性肺炎とか胸膜炎などの合併症になった時にどう対処したらよいか、参考にしたいと思いまして、このタイトルの本を勉強しました。本当の「最先端」かどうかはともかく、タイトルにそう書かれていました。
そうです、あそこです、国立がん研究センター中央病院が出した新しい本です。
え~っと、わたしは回し者ではありませんよ~。
(追記:これ、たった1,2か月前に出版された本だと思っていましたら、よく見たら2年前に出た本でした。新しくなかった…。どおりで、物足りなかったわけだ…)
今まで、たろ夫の声がしゃがれている、と書いてきましたが、本書には、「肺がんの症状として、胸の痛み、息切れ、声のかすれ、顔や首のむくみなどがみられることがあります。」と述べられていました。
最近たろ夫の主治医は、息が苦しいのと肺のがんは全然関係ありませんと平気で言ってのけましたけど、これを読んで、やっぱり関係あるじゃないか!と思いました。
レントゲン検査では、がんの影と、リンパ節(肺内リンパ節、肺門リンパ節)の腫れがないか調べることができる、とも述べられていました。
呼吸器内科の先生なら、そのような読影がお出来になるのでしょう。
うちの腫瘍内科の主治医はレントゲンの読影が出来ません。見ても分からない人がデータを保持しておくって、どうなんでしょう?「大学病院というのは融通が利かないから仕方がない」と、涙を呑むしかないのでしょうか?
次に行きます。
現在受けられる治療法の紹介としては、放射線療法、ガンマナイフ、リニアック、陽子線治療(の中でもサイクロトロン)、重粒子線治療が挙げられていました。
トモセラピー(放射線療法の一つ)への言及はありませんでした。認めてないのでしょうか?
次に最新の治療法としてページ数も28ページと、最も多く割いて強調されていたのは、分子標的薬でした。
『分子標的薬がこれからの肺がん治療のポイントです。』とでかでかと書かれていました。確かに、28種類の分子標的薬が既に保険適用になっており、肺がん治療に貢献しているようです。
しかし、たろ夫はすい臓がんの転移性肺がんですので適応外です。(意味なし…)
次です。血管新生阻害薬が紹介されていました。
がん細胞が、従来の血管とがん細胞との間に血管を新生させる(がんが増殖する)のを阻害する抗がん剤です。これはわたしは知りませんでしたので勉強にはなりましたが、血栓塞栓症などの副作用を起こしやすくなるということで、やはりたろ夫には役に立たない情報でした。
将来はこれら分子標的薬と血管新生阻害薬の併用療法だと書かれていました。
免疫療法に関しても、言及はありましたが、玉石混淆である、ということが述べられていました。この項目に関する記述は、がん専門修練医1名とレジデント2名が著しており、偉い先生方が率先して免疫療法に取り組んではおられないのだな、と思いました。
と言うわけでかなり着眼点がずれた書評、感想となってしまいましたが、わたしとしては、肺がんに関する基礎中の基礎についても知ることができましたので、その部分は参考になりました。
しかし、肺がんが進行した場合の対処策を知りたかったわたしとしては、そのことについては述べられておらず、本の選択を間違えました。
「最先端治療」と言うことで、好奇心で読んでしまいました。
(次回は、学んだことを生かしてたろ夫の肺転移について図解しますよ)
ここまで読んでくださりありがとうございました。
他の方の経験もとても参考になりますよ。
↓ぜひ行ってみてください。