6月28日木曜日、旅行から帰ってきた翌々日です。
旅行中気になっていたのは、車中の、たろ夫のにおい。密閉空間にいると、如実にわかります。
糖尿病の臭いとはまた少し違います。もう、このにおいが何なのか突き止めるのはやめますが、抗がん剤が揮発しているのだろうかとか想像してしまいます。
ところで、1か月以上前だったと思いますが、たろ夫が運転中に右目が数十秒間見えなくなって、車を脇道に停めた、と言っていました。ブログにも書きました。そのことを、主治医に話したの?と旅行中に尋ねたら、母が「お父さんが言うなっていうから…」と、まだ話していないことが分かりました。
なんでそんな重大なことを隠すの??
それで、家に帰ってネットで検索したら、一過性脳虚血発作、簡単に言いますと、一時的に脳梗塞を起こしている状態であるということが分かりました。
ほうっておくと、重症な脳梗塞を発症し、命の危険がある、と。
脳梗塞の前兆!片目が見えない・体がしびれるなど短時間でも要注意! | からだ守り隊
父は旅行中も、野村幸代さんのように、ぽっくりと、あるいは星野仙一監督のように、数日前まで元気な状態で、逝きたい、と、切に訴えていました。
だから、この情報はもう、伝えない方がいいかな、とも迷いましたが、やはり気になるので、今朝7時、父たろ夫と母きんたろうの携帯電話に電話しました。
その時は二人ともつながらなかったのですが、午後、折り返し父から電話がありました。
たろ娘「お父さん、元気?」
たろ夫「元気よ。」
たろ娘「お父さん、リクシア(抗血液凝固剤)飲みよう?」
たろ夫「うん、今も飲んだよ。」
たろ娘「それならいいけど。この前、右目だけ真っ暗になって見えなくなったって言いよったやろ。あれね、脳梗塞の前兆よ。リクシアナを飲まんやったらね、そんなんなるけ、絶対忘れんように飲まんないけんよ。」
たろ夫「うん、それから、さっきね、テレビで言いよったけどね、これから熱中症とか増えるけね、脱水症状に気をつけんとね、血栓にもなるって。」
たろ娘「あ、そうそう、それも気をつけんとね。じゃあ、リクシアナ飲むの、忘れんようにね。」
ほんの1,2分の会話でしたが、父たろ夫は、若干ろれつが回っていませんでした。
それで、やはり心配になったので、夕方実家に行ってみると、母きんたろうが、さらにぞっとすることを言いました。
「昨日お父さんと話しよったらね、目開けてじーっと動かんでね、それからしばらくしてから話し出してね、『さっきは目が見えんやった』って言ったんよ。」
「ええっ、また見えなくなったん?」
つかつかと、王様いすに座っている父のところに行って、
「お父さん!昨日も目が見えなくなったん?」と言いましたが、本人はボケ~ッとしていて覚えていないようで、
「いいや。」と、否定。
「お父さん、脳梗塞の危険があるから、今度A先生に会ったら絶対それ、言わんないけんよ。今はリクシアナを飲みよぅけ、何とか過ごせているけど、がんが進行して、血栓が溶けなくなるかもしれんし。運転中にまたそんなことになったら大変よ。」
「いい、いい。もうちょっと悪くなったらそん時言う。まだいい。」
「ちゃんと正直に申告しないと、治療も、体調に合わせてやっていくんやけね。リクシアナを、毎日もらっている分プラス、頓服としてもらっといて、目が見えなくなったらそれを飲んだり調節できるやろ。ちゃんと言わんないけんよ。」
「わかった、わかった、一回言えばわかる。」
「目が見えないだけじゃなくて、くら~っとしたり、痺れがあったり、片足だけ力が入らんやったり、そういうのも全部脳梗塞の前兆よ。」と言うと、思い当たる節がある、と言う表情で、
「片足、力入らん。」ですと。ゲッ。
症状は、既にしっかり出ているのです。
そういう症状があるんだったら、なぜ主治医に報告しないんだ!父も母も、オカシイ!
父は父で、母に「言うな!」と言うし、母は母で、「お父さんが怒るけ…」としり込みします。
わたしも一緒に病院に付き添って行った方がいいのでしょうが、父が「来んでいい!」と拒否するのです。
運転に関しては、本当はもう、今すぐにでも止めさせた方がいいのですが、7月11日に抗がん剤投与で主治医に会うので、とにかくそれまでは何とか事故を起こさないように、サポートしなければなりません。
あと2週間、持つでしょうか。こわ~~~~
「お父さん、運転は、お母さんに頼んだ方がいい。お母さんができない分は、わたしがするから。」
そういうと、父は「ありがとう」と言ってくれました。
この夏、乗り切れるのか、心配になってきました。
(最近寒くなってきましたが、現在このブログは6月末でございます。これから暑い夏に突入です)
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