きんたろうの家 すい臓がんと愉快な家族のブログ

すい臓がん3年間の闘病記と、思いつくままに書きなぐる絵と文。

他人事ではない、中高年引きこもりの事件

最近起こった2つの事件。川崎の20人殺傷の末自殺した引きこもり男性。元農水省次官が引きこもりの44歳息子を殺害。…きんたろうの家にも引きこもりが一人いる。

 

きんたろう家長男が実家に帰ってきてから早26年が経つ。以前の記事にもちらっと書いてきたが、精神を患っている。

 

精神を患って大学を辞めたと書いたが、正確には学校をやめて家に帰ってきて数年してやっと病院にかかった。

 

わたしは当初から「早く病院に連れていくべきだ。」と両親に言ったが、長男が病院にかかるべきであると両親が認めるまでに1年かかり、本人が実際に病院に行く気になるまでにさらに1年かかった。

 

今は大量に処方されている薬のおかげで、ふつうの生活が送れている。(いや、引きこもりだからふつうではないが安定している。)40代半ば。

 

わたしはこの20年ほど、実家に帰るたびに、「今はそれでいいかもしれないけど、お父さんとお母さんが死んだあとはどうするんだ!誰が面倒を見るんだ!ちゃんと対策立ててくれ」と苦言を呈してきた。

  

父は、「大丈夫。あれだけ強い薬を大量に飲んでいるんだから、あいつは長生きせん。早死にする。お父さんたちより先に死ぬ。心配せんでいい。」と、ろくでもない将来の見通しを立ててわたしを安心させようとしていた。

 

 長いこと引きこもっていると、家族も、この病気の長男に社会復帰させることなど考えることもしなくなるようで、おとなしく生きているのであればまあそれで良しとしよう、仕方がないから、という感じになってしまっていた。

 

今の現実。父が先に死んだ。

 

引きこもり遺伝子の持ち主っぽい母と長男の2人暮らし。

 

「わたしが死んだらこの子は行き場がない。だから生きていないと。」と、自分の存在意義をアピールしながら生きている母きんたろうと、「お母さんが死んだら僕も死ぬ。」などと言っている(と母が言っている)相変わらず甘ちゃんな長男。

 

 共依存な感じ。

 

長男が同居していることは、寡婦となって一人暮らしの寂しさを味わうよりは母にとってとても良かったとは思っている。

 

幸い長男は暴力的ではない。それは救いではあるが、精神を患っている人の症状は暴力だけではない。多種多様に存在する。ここに書くことはしないが大変な時期があったし、今も常にわたしには危機感がある。

 

 

決定的な解決策などないように思うが、自分なりに分析してみる。

 

 

まず、うちの両親に限らず、自分の家庭に「精神病患者」がいることを認めたくない、隠したいという、世間体を気にする人間はたくさんいるのだ。それが結果的に引きこもりを助長してしまっている。

 

また、引きこもっている本人も、自分が病んでいること、専門的なケアが必要であることを自覚していない、あるいは認めたくないと思っている場合が少なくないと思う。

 

「精神病患者」という表現は差別用語だろうか?だとしたら申し訳ない。偏見はないと思っている。むしろ、長いこと長男のいろんな症状を見てきた故、そういう病気の人に対する理解は一般の人より深い。

 

元農水省次官の父に殺された44歳ひきこもり息子。「運動会の音がうるさい」と怒っていたのは、表面的な言動であり、それは病んでいる故の感情のあらわれであったのではないかと想像する。ただキレやすかったのではなく、本人の脳の中では、めちゃくちゃうるさかったのではないかと想像する。

 

包丁で20人を殺傷した川崎登戸の事件。もちろん、被害者たち、また不幸にも遺族となってしまった方々の感情を考えると胸が痛む。えぐられるようだ。

 

しかし加害者の彼も、精神を病んでいたのかもしれない。ここはこれ以上想像で述べてはいけない気がするが、もしそうだとすると、根本的な問題は「精神疾患」に真剣に取り組んでこなかったということにあると思う。

 

現代では、心のケアのための無料の電話相談が存在するし、心療内科や精神科の薬もよく効くものが開発されている。また、症状がある程度安定してきた方であれば、病院が紹介したカウンセリングを受けて社会復帰の支援を受けたりと、いろいろと方法はある。

 

(お役所のアドバイスも役立つものもあるとは思うが…形だけの仕事をやっているところもあることは周知のところだ。)

 

いきなりフルタイムとかパートタイムで働くのはハードすぎるかもしれない。というより、やめておいた方がいいんじゃない?と控えめに提言したい。

 

単純な軽作業など、病気の方の支援のために準備された仕事から始めるほうがハードルははるかに低いと思う。

 

ただ漫然とひきこもりの中高年を甘やかしてはいけない。触らぬ神に祟りなし、と、腫れものを触るような接し方ではなく、本人も家族も、正面から、ゆっくりゆっくり取り組む姿勢が大切だと思う。

 

そんなたいそうなことを言いながらも、わたしの実家もまた、「8050問題」の中高年引きこもり家庭に向かってまっしぐらである。

 

実は引きこもりは大人になって始まったことではない。長男は思春期、ゲーム中毒になり、四六時中ゲームをしていた。親がテレビやゲーム機を押し入れにしまっても、夜中に起きだして取り出してやっていた。

 

今の病気と無関係ではないと思う。あの時テレビやゲーム機を捨てればよかったのに、と思う。

 

精神疾患のすべてがそうだとは思っていないが、子どもの成長環境や、親が子供に施す教育がそこには関係していると思う。過ぎてしまったことはもう戻せないけど。

 

… 母が死んだ後の長男の世話を、誰がするんだ。わたしはまたもや親の尻拭いをさせられるのか。

 

ひとこと今の母と長男(兄)に言わせていただくとすれば、運動せい!!

 

この一言に尽きる。

 

運動するなら、アタマが明晰になる。健康な肉体に健全な精神は宿る。いきなり病気がよくなることは期待できないとしても。

 

今の世の中、誰もが大なり小なり健康に問題を抱えていて、「健康」と「病気(精神を含む)」のボーダーライン上にいる人は山ほどいるんだ。わたしもその一人だ。上手に対処する努力をして生きているんだ。

 

努力をせい。  以上。

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