きんたろうの家 すい臓がんのブログ

      すい臓がん3年間の闘病記と、徒然なるままに・・・

抗がん剤の副作用と脳梗塞

膵臓癌の抗がん剤の副作用のなかに脳梗塞はあると思う。

 

抗がん剤の脳への副作用=ケモブレインは研究者たちも「興味深い新たな研究分野」だとしながらも資料が非常に乏しい。研究が行われていない。

 

その理由はちょっと考えればわかる。後ろ向きだからだ。

 

前向きな研究を先に考える。抗がん剤を含む「新薬」の開発をするとなると、研究者は(製薬会社のバックアップで)莫大なお金をかけて研究に研究を重ねる。成功したら莫大な利益が入ってくる。儲かる。

 

研究(臨床試験)において、副作用もでてくる。中でも、しびれや痛み、下痢や便秘などであれば体で感じるし、骨髄抑制は血液検査で分かる。そういう事象が発生すれば報告せざるを得ない。また重大な副作用は発生してほしくないのが製薬会社の本音であり、それに忖度する研究者(医師)もおり、実際重大な副作用が隠蔽されていた例もある。

 

晴れて認可され保険適用になった抗がん剤を投与されたとしよう。上に述べたような、体で実感できる副作用であれば患者は主治医に報告する。

 

しかし、抗がん剤の副作用としての脳梗塞と言えば、例えば認知症初期のような症状がでたとして、本人も自覚してないことがあるわけで、それが抗がん剤の副作用かどうかという振るい分けはどうするのだという問題がある。そもそも副作用で脳梗塞が起きることがあるなんてことが実証されたらその抗がん剤は認可取り消しになるかもしれない。わからないけど。

 

 

 

で、父たろ夫のケースを考えてみると、亡くなった後カルテを見て初めて知ったのが、実は抗がん剤を投与する当初から、「陳旧性脳梗塞」が指摘されていた。

「陳旧性」というのは、過去に脳梗塞が起きた痕が認められるという意味である。

 

抗がん剤を合計で2年8か月くらい、アブラキサン・ジェムザールと、FOLFIRINOX、FOLFIRIを投与されていたのだが、驚いたことにその間、脳の異なる領域で3,4回「陳旧性脳梗塞」が指摘されていた。

 

前回の頭部MR検査時には起こっていなかった脳梗塞が、今回の検査時には「陳旧性」として指摘されているのだ。新たな箇所に「陳旧性脳梗塞」が指摘されているということは、「過去」と言っても何年も前のものではなく、ほんの数か月のうちに起こったものも「陳旧性」に分類されることがわかる。もしかしたら1週間前に起こったものだったのかもしれない。

 

闘病中のたろ夫の言動はおかしい、おかしいと、ずーっと書いてきたが、このMRIの所見は見たことがなかった。まったく知らされなかった。そりゃ、おかしいはずだよね。脳梗塞が起こっていたんだったら。箇所にもよるだろうけども。

 

知る人ぞ知る「副作用で(そしててんぷらととんかつ食べて)死にかけた事件」についてであるが、あの時も父は、明らかに同じ質問を繰り返すし、「ザーッという音がするけど雨が降っているのか」などと幻聴も聞こえたりして、せん妄状態だった。当時は余命1か月の状態なのだと思ってすごく焦った。

 

それなのに父は意地でも病院にかかろうとしなかったから、「お願いします、病院にかかってください。」と、家族で必死に説得して、それでもだめで、我慢して我慢して、本来の診察の予約日が来てやっと入院になった。頑固さも異常だった。(のちに、本人はこの時の記憶がないと言っていた)

 

入院したと思ったら、翌日父は「外出許可」をもらい、翌々日、本当に外食に出かけた。たろ夫、いったいどれだけ家族に迷惑をかけたらすむんだと怒りを覚えたし、担当医も、なんでこんな状態の患者に外出許可を出すのだ、と内心ブチ切れていたのをよく覚えている。父の入院中の挙動もまた、おかしかったこともよく覚えている。

 

あの入院中に頭部MRI検査をした時も、異常なかったと聞いていたのだが、本当は新たに「陳旧性脳梗塞」が指摘されていたのだそれならそうと主治医に教えてもらいたかった。

 

 

 

今現在、カルテの原本は我が家の押し入れの奥深くにしまい込んであるため取り出すのが面倒で、具体的に脳のどの領域に陳旧性脳梗塞が指摘されていたかということはわからないが、仮に確認したとしても、その領域が損傷したらどうなるのかという分野は非常に複雑なはずであり、素人のわたしには到底わからないであろうと思うので、割愛する。

 

脳科学や脳神経について真面目に勉強してみようかとも思ったが、専門書は最低でも1万円以上するので、あっさりあきらめた。ガチで取り組む情熱はない。

 

FOLFIRI投与の最終局面で父は「急性脳梗塞」になったが、これも、当時の日記(このブログ)を読むと、FOLFIRIを無理やり打ったから起こった副作用だという理由付けが最も受け入れやすい。なぜなら、がん末期の「急性脳梗塞」(「トルソー症候群」)と診断された場合、普通は梗塞がどんどん進行していくものであるが、父の場合は抗がん剤投与をやめたら進行がぴたりと止まったからである。「トルソー症候群」と診断した脳神経科の担当医が、一か月後のMR検査結果を見て進行していなかったことに首をかしげていた。

 

トルソー症候群という診断に関しては、徹底的な検査を行った結果、一般に言う脳梗塞(動脈硬化が見られる)でもなく、血栓が飛んで起こった脳梗塞でもないという消去法により「トルソー症候群」と診断されたのであるが、選択肢の中に「抗がん剤の副作用」はなかった。

 

結論として、父たろ夫に関して言えば、抗がん剤治療中に何度も小さな「陳旧性脳梗塞」が認められ、最後は「急性脳梗塞」も認められたため、抗がん剤の副作用として、脳梗塞が発症していたとわたしは思っている。「抗がん剤の副作用によるトルソー症候群」が、正式な診断名である。(※たろ娘の主観)

 

ケモブレインは謎に包まれているというけれど、MR検査をすれば脳梗塞を発見でき、エビデンスを積み重ねられるのではないかということでもある。対費用効果がどうのという問題が必ず生じるだろうけどね。

 

終わったことだけど、当時の主治医に一言申し上げたい。

 

検査結果をきちんと知らせてください。

 

 

何かの検査を受けたら、「コピーを頂けませんか」とお願いして、必ず検査結果なり所見なりを自分の目で確認し、自分で把握することは大切だと思う。コピー機がないというのならモニターに映し出されているものを携帯のカメラで撮ることもできる。医師はだめだとは言えない。だめだという権利はないのである。患者には知る権利があるから。

 

すべての患者が納得のいく治療が受けられるようにと願う。

 

 

 

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